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歯並びは健康のバロメーター(2)

 

 かみ合わせが不正になる原因のうち<原因(1)>現代生活のゆがみについては前号でお話ししました。今回はその他の原因と、対策について述べます。

 

不正になる原因
[原因(2)虫歯の放置、抜けた歯の放置]

  元来、歯というものは何本かの歯が互いにくっつき合い、ささえ合ってバランスがとれているものなのです。
  虫歯などで大穴のあいた歯や、抜いた歯を放置したままにしておくと、そのすき間にまわりの歯が倒れこむように寄ってきてしまいます。
  当然、その部分のかみ合わせがガタガタになってきます。かみ合うべきところでかみ合わず、かみ合ってはいけないところでかみ合ってきます。

抜けた歯の放置

 

[原因(3)親知らず]

  9月号でも述べた親知らずですが、親知らずは正しく生えるのはむしろ少なく、傾いて生えたり、横向きに生えたり、さらに相手の歯がないためにのびすぎるような突出したはえ方をしたりします。
  当然、そこは不自然なかみ合わせとなり、かみ合わせ異常の原因となります。

 

[原因(4)元からの歯並び不正]

 遺伝的に歯並びの悪い人もいます。歯を見ると親子を推察できる人もいるぐらいです。
  しかし親の代では病的症状は出ていないのに、子の代になると症状が出やすくなるようです。子のほうが、現代生活のゆがみを大量に受けているからだと想像できます。

 


具体的対策

[対策(1)よく噛む]

(1)顎の骨がじょうぶになります。

 筋肉もつきます。特に子供たちは正しく顎骨が成長します。正しい歯並び→正しいかみ合わせが得やすくなります。
  ただし、片側ばかりで噛んでいたり、歯の抜けたままで放置しているようでは、逆効果になりかねません。要注意です。

(2)唾液がたくさん出ます。

 唾液には消化酵素としての働きばかりでなく、外敵や異物を中和解毒する働きがあります。
  また若がえりホルモンといわれる成分も含まれています。唾液は生体にとって、強烈なパワーウォーターなのです。唾液は出せば出すほど健康になるのです。

(3)脳血流量が増えます(脳の活性化)。

 顎は脳に血液を送るポンプだといわれます。よく噛むことで脳の働きはよくなります。
  また同時に「味わう」という感覚は、脳の中で最も基本的で重要な部分の活性化につながります。

 脳が正しく活性化するということは、ホルモンバランスからすべての面で、体の機能が正常化するということです。
  すべての病気は、自然治癒の方向に向かいます。

(4)顎関節ばかりか全身の血流量が増加します。

 筋肉を使っている顎や首のあたりはもちろんですが、全身の毛細血流が増加します。
  よく噛んでいると体がポカポカと温まってきます。軽い全身運動をやったような効果があります。

(5)ストレスから解放され、穏やかな気持ちになってきます。

 副交感神経優位の状態となり、前述の毛細血流増加→体温上昇ということとなり、緊張状態から解放され、ためこんでいるストレスも、少しずつ減っていきます。
  ただし、この効果をうまく発揮させるためには、食事は、ゆったりとした気持ちで、時間をとって、楽しくとることが望まれます。

 一日最低一度は愛する家族と談笑しながら、平和な気持ちで食事をとりたいものです。
  この際、玄米を黙々と、百回噛む…などとこだわっていてはいけません。楽しく、幸せに、ゆったりとした気持ちで、食をいただけばよいのです。

(6)口の中のよごれ(プラーク)が減り、虫歯や歯周炎の予防効果があります。

 虫歯や歯周病の減少はかみ合わせ異常の減少に直結します。

 

[対策(2)正しい食を摂る]

(1)過剰摂取物の制限

◎動物タンパク質
◎脂質(特に酸化したもの)
◎糖分
◎食品添加物などの化学物質

 これらは生体の力を低下させ、知らず知らすのうちに体を消耗させます。生体がこれらの負担を苦にしないうちはよいのですが、現代生活ではどうしてもこれらの摂取が過剰になりがちです。これらをすべて禁止しようとすると、これはかなりの苦労・苦痛を伴うこととなりますので、摂取量を状況に応じてうまくコントロールすることを考えていくのがよいでしょう。
  これらの制限食品は、主要食品とは考えず、嗜好食品と考えるのです。
  仮にごはんの代わりにお菓子で満腹になるようでは、不健康なことは皆知っています。牛乳を一日に一人で一リットルも飲んでしまうことの不自然さに気づくべきです。
  カップラーメンやファーストフードを常食にすることの異常に気づかねばなりません。
  通常は正しい食事に心がけ、たまには皆で焼肉を食べに行くことなど素晴らしいことだと思います。
  制限食品と禁止食品とをとりちがえないことです。

(2)推奨食品で食生活の基本をかためる

◎ごはん(できればあまり精製していない物、無農薬玄米がベスト)
◎日本古来の発酵食品
◎野菜・海藻など
◎近海魚、小魚
  食事の基本は正しい食でかためておきたいものです。

(3)食とはおいしく楽しむもの

 お肉を大好きな人が、健康のためと決心して、ただひたすら肉を我慢して、その人はどのくらい幸せでしょうか。
  皆でワイワイガヤガヤ、ケーキを食べている時に、自分一人ケーキを拒否することが、はたして幸せなことでしょうか。
  前述したように、肉とか菓子は嗜好食品と考え、質と量を考えて楽しむようにすればよいのです。

 ただ、慢然とスナック菓子を一袋食べてしまうような生活は、改める必要があります。
  しかし家族で、大好きなケーキを厳選し、ケーキとお茶で、貴重な家族団欒の一時を楽しむことは、とても素晴らしいことです。

 

[対策(3)虫歯・歯周病の対策 親知らずの異常を治す]

どちらもかみ合わせ異常の大きな原因です。日ごろから予防に気をつけ、小さな異常も早めに治しておくことです。

 

[対策(4)成長期の子供は必要に応じて歯列矯正を]

明らかに歯並び異常の子供たちは、矯正治療が望まれます。
しかし、矯正治療は健康保険が使えない上、治療期間も何年にも及ぶのが普通です。途中で放置したり、中途半端な治療はかえってかみ合わせを悪くします。信頼できる歯科医とよく相談してみることです。

 

[対策(5)かみ合わせ治療を行う]

かみ合わせ異常による症状が疑われる場合は、適切なかみ合わせ治療が望まれます。しかし、かみ合わせ治療を積極的にとり入れている歯科医は、まだ少数派です。
歯科医とよく相談してみるのがよいでしょう。

 



まとめ

(1)現代生活のゆがみから悪影響を受けないよう、自分自身の生活をチェックする。
  商業主義、経済至上主義の犠牲にならないよう、自分の生き方、生活パターンを確立する。

(2)信頼できる歯科医を見つけておく。

 

 

 

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