古来、美人のたとえに明眸皓歯という言葉があります。目が澄みきっていて歯が白く美しいという意味です。
実際、歯の美しさが顔全体に与える影響は、量り知れないものがあります。そして美しい歯とは、単に白く輝く歯という意味だけではなく、むしろ「自然で整った歯並び」「美しい歯列」といった意味が大きいように思います。
歯列矯正の普及によって、美しい歯並びが比較的簡単に(?)手に入るようになりつつあり、歯並びに対する関心も高まってきているようです。
このような歯並びは、見た目の影響はもちろん、体全体への影響もきわめて大きなものがあります。この場合、正しくは「歯並び」というより、「かみ合わせ(咬合)」というべきですが、今回は、この「かみ合わせ」と健康についての関連について述べてみます。
顎の働きには咀嚼や発音などがありますが、中心的な機能は咀嚼及びその関連動作(燕下、くいしばり、歯ぎしりなど)です。
この咀嚼運動は大きく分けて次の三つの要素から成り立ちます。
(1)歯のかみ合わせ
(2)顎関節
(3)筋肉
この三つのうちどの一つに問題があっても、顎の機能は十分に発揮できません。三つが互いに調和がとれ、自然にバランスよく働いて、初めて健康な顎の働きができるのです。
そして、当然のこととして人の体は、正しく健康に機能するように作られているのです。
ところが、このうちのどれかに不調和が生じると、体の各部に様々な不都合が症状として現われてきます。
程度の軽いうちは、顎の周辺に限った症状ですが、次第に首や肩、頭、目などにも不都合が生ずることもあり、ひどくなると全身に及ぶ不快症状として現われてきます。
さきほど述べた咀嚼の三要素(かみ合わせ、顎関節、筋肉)のどこに問題があっても困りますが、実際に最もトラブルを生じやすいのが「歯のかみ合わせ」です。
ですから「歯のかみ合わせ」の善し悪しで、その人の健康状態は大いに影響されることになります。
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